資料名:キイレツチトリモチ産地
きいれつちとりもちさんち
分類:文化財-国指定文化財-記念物(植物)
地域:吉野町
所管:管理団体:鹿児島市
キーワード:トベラ ネズミモチ 国指定文化財 天然記念物 植物
解説:
キイレツチトリモチは,明治44年(1911)に鹿児島市喜入町(旧喜入町)ではじめて発見されたのでこの名がつけられた。
その後,鹿児島市吉野町の現在地で多数生息しているところが見つかり,そのためこの地が指定されることとなった。
この植物は,九州や南西諸島などに自生(じせい)する珍しい植物であり,この地は,本種の自生地として国から指定された唯一の場所である。
キイレツチトリモチは,照葉樹のトベラやネズミモチの細長い根の部分に寄生し,11月頃に高さ10~15㎝,直径2㎝ほどの黄白色円筒形の茎を地上に出す1年生草木である。
茎には10枚前後の肉質の葉をつけ,上部に黄褐色の花茎を出し,黄白色の小さな花をつける。
花は雌雄(しゆう)異花で同じ花茎につく。
花は発芽しても葉緑体がないため,トベラやシャリンバイ・ネズミモチの根の先端に付着したものだけが成長することができる。
大正10年(1921),国の天然記念物(植物)に指定された。