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資料詳細

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富嶽雲烟之図一幅
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資料名:富嶽雲烟之図一幅
ふがくうんえんのずいっぷく

作者:木村探元 きむらたんげん

分類:文化財-県指定文化財-有形文化財(絵画)
制作年:1754  18  江戸 宝暦4
地域:城山町
所管:鹿児島市
キーワード:鹿児島市立美術館 木村探元 有形文化財 県指定文化財 絵画

解説:
薩摩の高名な画家木村探元(1679~1767)の75歳の時の作品で、縦1.28m、横2.37mの水墨画である。木村探元の作品の中では最大級のもので、大作にもかかわらず全体によどみなく仕上げられているところは、探元の力量を示し、探元の作風をうかがうことのできる代表的なものとして価値の高い作品である。画面左寄りに富士の山頂をおき、右に長く裾野をひき、これを雲烟の間に望む夏の富士の景観で、近景には何も描かれていない。落款は、「癸酉夏日、三暁菴静隠老翁、□季七十五歳」と書かれている。木村探元の絵画は、狩野派の伝統的な流れの中に、雪舟、秋月などの水墨画の気分を盛り込んだもので、全体に質実剛健の気風をもっている。
木村探元は、延宝7(1679)年7月、鹿児島城下の平之馬場、甲突川河畔に生まれる。はじめ絵画を小浜常慶に学び、後に江戸に出て狩野探信守政の門に入る。享保19(1734)年京に上り、法橋に叙せられた。また、関白近衛家久の命を受けて屏風に花鳥を描き、翌年は禁裏の衝立や屏風に描く栄誉を受け、近衛大弐の呼名を賜った。明和4(1767)年2月2日に89歳で死去した。