資料名:天保年間鹿児島城下絵図
てんぽうねんかんかごしまじょうかえず
分類:美術品-歴史資料
制作年:不詳 19世紀中期 江戸
地域:鹿児島県
所管:鹿児島市立美術館
作品名(総称):天保年間鹿児島城下絵図
材質・形状・技法:六曲一隻屏風
形状(縦・高さ):157.1cm
形状(横):358.4cm
解説:
文政末から天保年間初期、およそ1830年前後に描かれたものである。海上から鹿児島城下を鳥瞰的に眺めた構図となっている。画面中央に緑茂る城山とそのふもとに鹿児島城が配されている。向かって右側、すなわち北端には島津家別邸(現在の磯庭園)があり、左側の南端には西田橋がまだ石橋に変わる以前の木橋の状態で甲突川に架かっている。現在の繁華街天文館には、実際に丸い屋根の天文ドームがあったことがわかる。港には琉球楷船が停泊しており、南方交易の様子も窺える。中心となる鹿児島城の大きさが誇張されてはいるが、地勢、町並みなどは正確に表されており、江戸後期の鹿児島城下の様子を知るうえで第一級の資料である。